2011年4月17日日曜日

新潟のみなさん! 「60.9 ナインにいがた」 ~今ひびかせよう平和の力!~ へ一緒に参加しませんか?

日本は敗戦後、これまでずっと「戦争をしない国」でした。けれども「戦争ができる国」にしようという大きなうねりが、近年かつてなかったほどこの国を覆っています。それにはいろいろな大義名分が言われていますが、その最大の理由は、日本が「戦争ができる国」になることによって利益をうける多くの人たちがそれを望んでいるからです。そして「もう戦争をしない」とうたう、日本国憲法の「改正」に向けてすでに歩みを始めています。



世界でもめずらしく、徹底した平和主義をうたう日本国憲法は、わたしたちの兄弟、父母、祖父母や親類だけでなく、アジアや世界の民衆の犠牲、無数の屍の上につくられ、今のわたしたちに託されたものです。かつての想像を絶する悲惨な経験から、わたしたちの国のかたちが定められました。つまりわたしたちの国は、指導者ではなく国民に最高の権限を与え、基本的な人権を尊重し、武力ではなく他国との信頼関係によって平和を実現することを決意しました。そしてそれは長い歴史の教訓をふまえた、民衆にとっての現実的な選択でした。戦争はいつも、それを勇ましく呼びかける指導者ではなく、弱い民衆に犠牲を強いるからです。



わたしたちは、憲法をはじめとする国のかたちについて議論することを厭いません。むしろ、自分たちの子供や孫たちのために、新しい時代の潮流を見据えつつ、これからの国のあり方について真剣に考えたいと思っています。しかしまた同時に、今、憲法を「改正」しようとすることに潜む真の動機を見抜き、再び政治にだまされないようにしたいと思っています。今後アメリカといっしょに「戦争ができる国」になってしまえば、失われるのは単に兵士の命だけではありません。わたしたちが当たり前のように享受してきた自由や権利、経済や社会のあり方も一変してしまうでしょう。そして、これまで培ってきた国際的な信頼や「人を殺さない」という長年の努力も無駄になってしまいます。




今、平和憲法が変えられようとしているまさにそのときに、わたしたちは新潟の民衆の立場からそれに対して反対の声をあげたいと思います。むしろ、憲法にうたわれている理想や方法が、これからも望ましく、またわたしたちにとって現実的でもあることを再確認したいと思います。そして、できるだけ多くの人々と語り合い、あらゆる知恵をかたむけ、工夫をこらして、憲法に託された理想や方法を現実の世界に具体化していくための努力をつみ重ねていこうと思っています。



東アジアに開かれたここ新潟は、この「平和憲法の実現」という課題にとっては、まさに試金石となる土地に他なりません。この新潟の地から、平和のアイディアを世界に向けて発信しましょう。それは日本のみならず、大きく世界を動かすはずです。まだ間に合います。一人一人の意思で、一人一人ができる範囲から、わたしたちの未来のために、今共に力をだしあいましょう。





2005年5月14日

呼びかけ人一同



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